3回連続で「LA速報」をお送りしてきましたが、いったん本題に戻って「❝ひとりたび❞の作り方」をお伝えしていきます。
今回は、「海外女ひとり旅を安全に楽しむための7大原則と35のルール」を詳しく解説する記事シリーズ、最終章!
基本的な考え方である「7大原則」を具体的な行動に落とし込んだのが35のルールです。
その「35のルール」を旅の段階ごとに分けて詳しく解説してきました。
ラストは「タビナカで気をつけるべき20のこと」後編!
<このシリーズの記事はこちらから↓>
- 「Noと言える日本人」になる
- どんなにイイ人に見えても知らない人についていかない
- 知らない人からもらった食べ物・飲み物には口をつけない
- 「1人で来ている」と言わない
- 知らない人にホテルを教えない
- SNSをリアルタイムにUPしない
- ホテルの部屋には常に「Don’t disturb」の札をかける
- 部屋のドアを無防備に開けない
- ナマモノに気をつける
- 熱中症対策をする
「Noと言える日本人」になる
[前編]で書いた「相手が何言ってるかわかるまでは真顔」同様、海外では ❝曖昧な笑顔でごまかす❞ っていう日本人の美徳が通用しなかったり、ヘタするとトラブルを呼びかねません。
「Noじゃない、ってコトは ❝Yes❞ 」
って勝手に思われて、しつこく誘われたり、いらないモノを売りつけられたりしちゃうコトも。
嫌なとき、いらないときは、はっきり「No」と断りましょう。
それまで感じよくしゃべってた相手や、ホテルやレストランスタッフのオススメオプションなんかを断るときなら、
笑顔付きの、「No, thank you.」
でOK。
ex.) 「ご一緒にポテトはいかがですか?」
「No, thank you(ニコッ)」
ちゃんとした人なら、これ以上押してきません。
しつこいナンパや怪しげなモノ売りには、毅然とした対応が必要。
- 真顔で
- 相手の目を見て
- はっきり
- ゆっくり
- 大きな声で
「No!」
「I can not speak English.」
(アイ キャン ノット スピーク イングリッシュ)
って言って、とっとと去るのも効果的。
最終手段は、完全に無視するか、
日本語で、
「何言ってるか全然わかんない!」
「いらない!行かない!」
って強めの口調で言うって手も。
たぶん向こうも「何言ってるか全然わかんない」と思いますが(笑)拒絶されてるコトは伝わるみたい。TAOは何度かコレで撃退してます。
ただ、強い対応をすると相手を逆上させるリスクもあるので、あまりオススメはしません。
そもそも、変な人に絡まれないように、スキを見せずにおくのが大事ですね。
どんなにイイ人に見えても知らない人についていかない
「知らない人についていっちゃいけません!」
って、子どもの頃、言われましたよね??
本当にその通り。
もし、旅先でそんな場面に出会ったら、「ココが日本だったら?」って、ちょっと立ち止まって考えてみてください。
居酒屋で意気投合したイイヒトそうなおじさん。
「うちで呑み直そうよ!」
って、言われた瞬間、酔い覚めません??
ヨガ教室でちょっと話した初対面のお姉さん。
「いいカフェ知ってるの。行かない?」
って、車に乗りますか??
globe の KEIKOさんも、
♪バカげてる話には乗らない
車にも乗らない
もし乗ったらバカをみて♪
って歌ってますね。 (懐かしい!)
旅先ではどうしても気分が解放的になりがち。
そんな場面に出会ってしまったら、いったんトイレにでも行って、落ち着いてよく考えてみてください。
知らない人からもらった食べ物・飲み物には口をつけない
「睡眠薬強盗」って聞いたことある人もいるかと思います。「昏睡強盗」ともいいますね。
仲良くなったように見せかけて、「ビール奢るよ」なんて、睡眠薬入りの飲み物や食べ物を勧める。
で、相手が眠ったところで、貴重品をまるごと持っていく。
上の記事は全部、被害者が男性なので、持ち物の被害だけで済んでますが、コレが女性だったら…??
被害は持ち物だけで済まないコトが容易に想像できますね。
もちろん、純粋な厚意でってコトの方が多いと思います。
電車で隣り合ったおばちゃんが、地元のお菓子を勧めてくれた、なんてシチュエーションは断りづらいモノ。
そんなときは「ありがとう。でもお腹いっぱいだから後で食べるね。」って感じで気持ちだけ受け取りましょう。
99%イイヒトだと思っても、残り1%のリスクにどう対応するかが明暗を分けるかもしれません。
「1人で来ている」と言わない
コレ、ついうっかり言っちゃいがちなんだけど、結構大事です。
女ひとり旅、とっても楽しいけれど、犯罪のターゲットとして一番狙われやすいのは事実。
「何かあったら心配する人が現地にいるよ!」ってアピールしておくことは大事です。
「誰と来たの?」
「1人で来たの?」
と聞かれたら、
「旦那(彼氏)と来たけど、彼は今○○に行ってて、もうすぐ帰ってくるの」
とか言っておくのがベスト。
安モノでいいので左手の薬指に指輪をしておくのも有効っていいますね。
実際はフリーだったとしても、時には身を守るためのウソも必要です。
ホテルのチェックインだけはどうしようもないですが、その場合も、もしスタッフに「1人で来たの?」って聞かれたら「友達が住んでるから会いに来たの」って言っときましょう。
TAOの初めてのひとり旅では、コレをわかってなくて、バカ正直に「ひとりで来た」って言っちゃってました。
ヨガのクラスでちょっと仲良くなったオーストラリア人のお姉さん。
ひとり旅に見えたので、仲間を見つけた気がして嬉しくなって、「ひとりで来たの?」って聞いちゃったんです。
そしたら、ちょっと引いた顔して「兄と来たの。今買い物に行ってるわ。」って言われて「ハッ!」としました。
もしかしたら本当にそうだったかもしれないけど、初対面の人に「1人で来たの?」なんて聞かれたらやっぱりちょっとコワイです。
「無神経なコト聞いちゃった…」って自己嫌悪になると同時に、例え相手が女性でも警戒心は持つべき、と勉強させてもらいました。
知らない人にホテルを教えない
ホテルは旅行中の家。
初対面の人にホテルを教えるのは、自宅を教えるのと一緒です。
うっかり「○○ホテルだよ〜。」なんて話してしまって、付いて来られたり、待ち伏せされたりしたら…。
そもそも、ちょっと相手の気持ちになって考えれば、初対面の女性に「どこのホテルに泊まってるの?」なんて聞きませんよね。
(初対面の女性に「ひとりで来たの?」って聞いちゃったTAOが言うのもなんですが…汗)
もしそんな場面があったら、
「内緒!」
「名前は忘れたケド、道はわかるから大丈夫」
と、さっとかわして自然にその場から離れましょう。
SNSをリアルタイムにUPしない
海外ひとり旅中、「感動した景色や美味しいごはんをシェアしたい!」って思うコトも多いかと思います。
だけど、そこはグッとガマン!
犯罪者の中には、SNSをチェックしてターゲットを決める人たちもいるらしいんですね。
例え場所を明記してなくても、地元の人なら写真だけでわかってしまうモノ。
わざわざ「今ココにいるよ〜♪」と世界中に宣伝する必要はありません。
❝ひとり旅❞ ってコトを書き込むなんてもってのほか!
「非公開設定だから大丈夫!」
TAOもそう思いました。
で、念のため調べてみたら…
世の中にはこんな記事↓もあるワケですね。
つまり、いくら気を付けて設定していても、こうやって色んな裏技で突破されちゃう可能性があるってコト。
楽しい思い出をUPするのは帰国後にしておきましょう。
ホテルの部屋には常に「Don’t disturb」の札をかける
❝Do not disturb❞ = 「起こさないでください」
本来は、ホテルの部屋でくつろいでたりするときに、清掃スタッフが入らないようにするためのモノ。
コレを外出中もかけっぱなしにしておくっていうのは留守中の泥棒を防ぐためです。
「セキュリティがしっかりしてるホテルだから大丈夫!」
残念ながら、どんなにイイホテルでも、スタッフが泥棒っていう場合もあるんです。
セキュリティボックスも万能じゃありません。
プロの泥棒なら簡単に開けられるだろうし、ホテルのスタッフならマスターキーを持ってますよね?
「Don’t disturb」の札がかかっていれば、泥棒も「中に人がいるかも」って思うので、100%じゃないにしても、抑止力にはなります。
「じゃあタオル交換や掃除はいつしてもらうの??」
コレは自分が部屋にいるときで、清掃の人が来てもOKなトキにお願いすればOK。
ただ、知らない人と部屋で一緒っていうのも抵抗がありますね。
タオルやアメニティだけもらえればいい場合は、コンシェルジュがオープンしてる時間なら、いつでも持ってきてもらえます。
どうしても外出中に清掃してほしい場合は、取られちゃ困る貴重品は部屋におかず、「Make up room=清掃してください」の札をかけておきましょう。
部屋のドアを無防備に開けない
「知らない人にホテルを教えない」でも書いた通り、ホテルは旅行中の家。
自宅のドアを相手も確認せずに開けませんよね??
いかにセキュリティがしっかりしているホテルでも、基本的には公共の場。
そのホテルにふさわしい身なりであれば、誰でも入れちゃいます。
なので、基本、ルームサービスを頼んだときなど、自分がスタッフを呼んだとき以外は、誰か来てもドアを開けないようにしましょう。
もちろん、自分が呼んだ場合でも、のぞき窓での確認は忘れずに。
開ける時も、いったんはチェーンをかけたまま相手を確認し、大丈夫そうだったら開けましょう。
アメリカに駐在してた人の話では、「部屋のドアを開けた瞬間に撃たれる」、なんて恐ろしいコトもあるらしい…。
用心に越したことはありませんね。
ナマモノに気をつける
最後の2つは体調管理の話。
これまで犯罪予防系を書いてきたので、なんだか拍子抜けしちゃうかもしれませんが、実は一番やっちゃいがちで、めっちゃツライのが体調不良。
日本ってものすごく清潔な国。
その国で生まれ育った私達には、海外の衛生環境は胃腸にも刺激的だったりします(汗)
「急性胃腸炎」ってなったコトありますか??
ノロウィルスとか、俗に言う「(牡蠣とかに)アタっちゃう」コト。(厳密にはソレだけじゃないですが。)
TAOは去年初めてなって、2泊入院しました。
お腹下すだけならまだしも(それも相当しんどいですが)、意識が朦朧として、呼吸困難みたいになって救急搬送。
正直死ぬんじゃないかと思いました…。
今まで、生肉食べても、生ガキをお皿山盛りに食べても全然なんともなかったので、「まさか自分が…」という感じ。
「普段は大丈夫な食べ物でも、疲れていたり免疫が弱ってるトキはダメになったりする」ってその時お医者さんに言われました。
せっかくの旅行中、ホテルにこもりきりは避けたいですよね?
それに北米やヨーロッパなんかの長時間フライト直前にお腹を壊したら…
考えるだけで地獄。
旅行中は、気付かないうちに疲れが溜まりがち。
食べ物はなるべく火の通ったモノに、フルーツジュースの氷にも気をつけましょう。
熱中症対策をする
他の記事でも何度か触れてるんですが、熱中症、甘くみてはいけません。
夏になると毎年テレビで放送されるように、重度になると最悪死んじゃいます。
TAOはもともと熱中症になりやすい体質っていうのもあるんですが、一度本当にヤバそうで救急に連れていってもらったコトも。
海外ひとり旅中にそんなコトになったら…
考えただけでコワイです。
特に、お酒を飲む人は注意!
アルコールは身体の中の水分を奪います。
「陽にあたってないから大丈夫!」
コレがそうでもないんです。
TAOが救急行ったトキは、バーベキューを楽しんだ後。
屋外ですが、ちゃんとタープがあって日陰になっていたので、まさかそんなコトになるとは思ってませんでした。
気温が高かったことに加えて、ビールばっかり飲んでいて、お水を取らなかったのがいけなかったんだと思います。
隅田川の花火大会(もちろん夜!)で熱中症になった友人もいます。
初めてのひとり旅で熱中症になったトキは、本当に心細かった。
楽しみにしていた、SPAもショーもキャンセル。
ひとりで部屋にこもり、頭痛と吐き気と戦う一日。
幸い、ホテルの日本人スタッフの方が親身に助けてくれたこともあり、一日で回復して無事に翌日のフライトで帰ってくることができましたが、「重症化してたら…」と思うとゾッとします。
対策はこんな感じでやりましょう!
★とにかく、水かポカリを飲む
喉が渇いてなくてもマメに飲んどきましょう。
意外と海外でも、ポカリスエットが売ってたりします。
★塩分を取る
水だけじゃなくて塩分も重要。TAOはいつも塩タブレットを持ってきます。
★帽子をかぶる
単純ですがとっても有効!
TAOは劇的に帽子が似合わないのでホントはイヤなんですが、背に腹は代えられません。
日傘って手もありますが、❝THE 日本人!❞になっちゃうので、防犯上、あんまりオススメしません。
以上、「タビナカで気をつけるべき20のこと」後編でした!
「海外女ひとり旅を安全に楽しむための7大原則と35のルール」はここまで。
「❝35のルール❞ ってちょっと多すぎかな~。たぶん読む気にならないだろうな~。」
と悩みながらも書き始めたワケですが、書いてみて、「やっぱり全部大事!コレはちゃんと伝えたい!」って改めて思いました。
「安全」は❝ひとりたび❞の最重要項目!
もちろん、100%の安全なんて、日本にいても保証できないけれど、気を付けているだけで、だいぶ違うんじゃないかな、って思ってます。
ちなみにTAOは、このルールのおかげか、運が良かっただけかはわかりませんが、今までの19回の渡航で、一度も身体的・お金やモノ的な被害に遭ったことはありません。
十分注意しながら、だけど緊張しすぎず、旅を思いっきり楽しんでくださいね♪
<このシリーズの記事はこちらから↓>
お読みいただき、ありがとうございました!