前回の記事で、「海外女ひとり旅を安全に楽しむための7大原則」を詳しく解説してみました。
この7大原則は、基本的な考え方。
そしてこの考え方を具体的な行動に落とし込んだのが「35のルール」です。
ここからは、その「35のルール」を旅の段階ごとに分けて詳しく解説していきますね♪
まずは「旅の計画」編。
外務省の海外安全情報を確認する
まずは公的機関の情報チェック。
外務省の「海外安全ホームページ」を見てみましょう。
「お役所のWebサイトって見づらいんだよね…」
確かに。
だけど、コレは結構頑張ってくれててわかりやすいです。
国・地域ごとに詳しい情報が載ってます。
更に、都市ごとに4段階のレベル別で危険情報が表示されているので、行こうと思っている都市の情報を必ずチェックしましょう。
(パッと見真っ白に見えても、拡大していくと黄色=危険レベル1だったりするので、しっかり見てみてくださいね。)
最近多いテロの情報や、日本人が遭いやすい犯罪と対応策。
衛生レベルや感染症情報もあります。
情報は下の5つのページ(赤線部分)に分かれているので、ちょっと面倒ですが、必ず全てチェックしてくださいね。
初めてのひとり旅や、海外経験が少ない場合は、例えレベル1=「十分注意してください」でも、危険情報が出ているところはやめておいた方が無難です。
「海外女ひとり旅にオススメの国10!」みたいな記事で紹介されている都市でも、危険度情報がでてるとこって、結構あります。
例えば女子人気の高いバリ、マッサージ天国のバンコク。
どちらも危険レベル1です。
TAOは知らずに初めてのひとり旅でバリ行き航空券を取ってしまいました…。
後から気づき、どうしようか悩んだものの、特に犯罪被害の高いと書いてあったクタ・レギャンエリア以外の地区に泊まるコトに。
結果的に無事に帰ってきましたが、実際ちょっとヒヤッとする場面があったのは事実。
安心のためには避けておいた方が無難です。
ただし、ココで危険情報が出ていない=日本レベルに安全!フリーダム!ってワケではありません。
都市としてざっくりみるとOKでも、エリアごとにNGってところも沢山あります。
海外に行く、という最低限の危機意識を持つことは忘れずに。
※この記事で紹介した都市の危険レベルは2019年5月現在のものです。
コレ、「海外安全情報ホームページ」の中で公開されているコンテンツなのですが、なかなか面白いです。
企業向けとなってますが、旅行者にも役に立つ情報が沢山あるので、見てみてください♪
フライトの現地発着時間をチェック
コレ、「夜・早朝に出歩かない」という大原則を守るための重要なポイントです。
到着日
空港によりますが、飛行機が着陸してから、入国審査〜預入手荷物の受け取りを終えて空港の外に出るまで、30分〜2時間はみておきます。
フライトが遅れるのはよくあることなのでその時間も加味。
これも都市によるけど、空港から市内中心部までは30分〜1時間くらいってトコが多い。
そして日没は平均して18時くらいかな。都市と季節によるし、夏のヨーロッパなんかは21時くらいまで大丈夫だけど。
と、いうことを考えると、到着は15時くらいまでにできるとベストですね。
じゃあ、「午前中ならOK!」かというと、コレは別の意味でオススメしません。
例えば東南アジアで午前着となると深夜便になります。
「私、飛行機で全然寝れるから大丈夫!」
私もそのタイプ。
だけど、やっぱり「元気100%!」ってワケにはいきません。
なんだかんだで、フライト時間7時間くらいのうち、寝れるのって4時間くらいしかないし。
その寝不足状態で、判断力が低下したまま、初めての国をウロウロするのはあんまりオススメできません。
それに、早朝着ってまだお店も空いてなかったりするし、公共の交通機関も走ってなくて空港で無駄に時間潰すコトになっちゃうし。
コレが北米となると、今度は時差でやられます。
NYに午前10時着のフライトで行ったトキは、午後眠くて眠くて…。
MOMAを半分寝ながら回る、っていう危ない&もったいないコトになりました。
到着日は、夕方着いて、ご飯食べてゆっくり寝るのが得策です。
出発日
逆に出発日は、早朝移動にならないように気をつけましょう。
空港には、遅くともフライトの2時間前に着くのが鉄則。
TAOは交通機関の乱れや出国手続きの混雑に備えて、3時間前をオススメします。
そうすると、例えば朝10時発の便だと7時に空港着、ホテルを出るのが6時くらいになっちゃいます。
朝6時って、やっぱり人気が少なくてコワイです。
反対に、夜は日が落ちるまでに空港に着けばいいです。
早く着いても、出国しちゃえば空港内は安全なので、免税ショッピングしたりで時間もつぶせるし、フライトの出発が22時とかでも良いかと思います。
ちょうど良いフライトが無いときは…
そうは言っても、なかなかちょうど良いフライトがない場合もありますね。
そういうときは、ツアーの送迎オプションやホテルの送迎サービスを使いましょう。
車って密室なので、なるべく一人で乗るのは避けるべき、というのがTAOの基本スタンスです。
ただ、こういうサービスならドライバーさんの身元がわかっているし、自分が乗ったという記録も残るので安心度が増します。
エリア・交通機関の治安をチェック
エリアごとの治安をチェック
1の海外安全情報で、その都市がざっくり大丈夫かどうかは把握できましたね。
だけど、どんなに治安が良い国でも、危険情報が出てない都市でも、危険なエリアって、やっぱりあります。
女性としては歓楽街も避けるべきですね。
例えば、アメリカには現在危険情報は出てないですが、NYのハーレムでは「コレはヤバイ」と思ったシーンが2回ありました。
そもそも治安の悪い地域として有名なので、ハーレム在住日本人の方が案内してくれるツアーで行ったんですね。
(どうしても本場のゴスペルが聴きたかったんです。)
ツアーでもそう思ったくらいなので、絶対にひとりで行っちゃダメです。
危険なエリアにホテルを取らないのはもちろん、ひとりで行くのも通り過ぎるのもNG。
例え車に乗っていたとしても、です。
どうしても行きたい場所があったり、通らなきゃいけないときは、現地に詳しいガイドさんと行きましょう。
TAOのNYもそうですが、コレも自己責任で、ね。
危険なエリアは詳しめのガイドブックには大体載ってるし、1の海外安全情報にも書かれてたりします。
Googleで「○○(都市名) エリア 治安」とかで検索すると、沢山出てきます。
同じエリアの中でも、1本道を挟むだけで、「この通りだけはやめといた方がイイ」ってこともあったりするので、情報は沢山集めましょう。
交通機関の治安をチェック
一番安全な交通機関って、何だと思いますか??
コレ、国・都市ごとに違うんです。
例えば地下鉄。
パリの地下鉄、特に空港線は治安が悪いと有名です。
ルーブル美術館に行くのに昼間に利用した線は、薄暗くて嫌な感じはしたものの、バッグを前に抱えて持ったりと気をつけていたら一応セーフでした。
だけど、コレも運が良かっただけかもしれません。
NYも、マンハッタンの中心部から自由の女神の方に南下する線は比較的落ち着いた感じがしましたが、やっぱり駅は古いし暗いし、あんまり感じよくありません。
ハーレムからの帰りの路線では、車内でラジカセ(!)をガンガンかけながら歌って踊る少年達。
で、その少年に「%$#’&’(”#!」と早口の英語でなぜか話しかけられました。
そもそもネイティブの早口英語。
何言ってるかさっぱりわかんなかったんですが、それより何より「関わっちゃマズイ」と思って「I can’t understand English」と真顔で返し、次の駅で車両を変えました。
もちろんカバンは前でぎゅっと持って。
2人組で1人が話しかけて注意をそらし、もう1人がスリを働く。
常套手段です。
幸い被害はありませんでした。
コレが、シンガポールやクアラルンプールの地下鉄は、明るいし新しいし、車内も空いていて、あんまりコワイ感じはありません。
もちろん地下鉄はスリの仕事場なので注意は必要ですが。
じゃあ、タクシーはどうか?
基本的に、女ひとり旅でタクシーは勧めません。密室だからね。
だけど、どうしても乗らなきゃいけないときもあるかと思います。
そういうときは、まずはUber やGrabなんかの配車サービスが良いと思います。
トラブルゼロではないですが、なんといっても記録が残るし、ドライバーの評価もわかります。
ただこれも、都市によって評判が違ってくるので、事前にしっかりチェックしましょう。
あとは、都市によっては「このタクシー会社は比較的安心」っていうのがあったりします。
例えばバリのブルーバードタクシー。
交渉制が多いバリで必ずメーターを使ってくれます。
ドライバーさんの面接がしっかりしてる、とも聞きました。
バリは鉄道がなくてタクシー使うしかないですからね。こういう情報は必須です。
交通機関の治安情報も、海外安全ホームページやガイドブック、Webで調べることができます。
現地の文化・マナーを理解し尊重する
「大事なのはわかるけど、マナー的な話で、安全とは関係なくない?」
そう。確かにマナー的にとっても大切なこと。
でも、無用なトラブルを防ぐためにも必要な情報でもあるんです。
例えば、イスラム圏では女性は肌を出さない、って有名ですね。
「いやいや、さすがにひとりで中東とか行かないし。」
TAOも中東は行ったことないですが、マレーシアやインドネシアも実はイスラム圏です。
観光客にそこまで厳しい感じじゃないですが、さすがにノースリーブにショートパンツ、はやめといたほうが余計な誤解を生みません。
タイでは、王室に対してとても深い尊敬の念を抱いている方が多いです。
先代の国王が亡くなったときは、航空会社のWebサイトさえ、しばらくモノクロになりました。(喪に服してるんですね。)
そんなタイで、冗談でも王室を軽視するようなコトを言ってしまったら…
ローカルの人の気分を害してしまうのはもちろん、過激な人だと危害を加えられてもおかしくありません。
日本でも、海外の観光客が、土足で人の部屋に入ってきたり、電車の床にゴミをポイポイ捨ててたら嫌な気持ちになりませんか?
正義感の強い人なら注意するかも。
でも、言葉が通じなくてトラブルに…なんて事態、想像できますよね。
自分がそんな観光客にならないようにしましょう。
スケジュールは余裕を持って組む
「それって安全関係ある??」
めっちゃあります!
以前の記事の繰り返しになりますが、初めてのひとり旅は、無意識にスゴく疲れます。
たぶんずっと気を張ってるからですね。
疲れは判断力を低下させます。
海外でたったひとり、頼れるのは自分の判断力だけ。
判断力の低下は致命傷になりかねません。
だから、スケジュールは余裕を持って組みましょう。
TAOのオススメは、午前と午後、それぞれ予定は1つずつ。
頑張っても1日3つかな。
最終日は予備日として空けておいて、やりきれなかったことをそこに充てる。
知らない土地って、やっぱり何をするにも思った以上に時間がかかります。
それに、ひとりだと同行者を気にしなくて良いから、何をするにもじっくり!になるような気がします。
特に、美術館とかショッピングとかね。
なので、移動も観光も、TAOは自分が「これくらいかな~。」って思った時間の1.5~2倍の時間を取るようにしています。
時間が余ったら、ゆっくりカワイイカフェでお茶したりできるし♪
貴重な休みにせっかくの旅行。
「アレもコレも!」ってなる気持ちはとってもよくわかります!
でも、仕事じゃないから、どうしても全部行かなきゃいけない理由はないハズ。
タイトなスケジュールで焦って移動したりすると、逆方向の電車に乗っちゃったり、禁断のタクシーもよし!ってなっちゃたり、良いことは一つもありません。
(どっちも経験済み…。結果、フライトに遅れそうになったり、ドライバーにボラれそうになったりしてます 汗)
優先順位の高いところに絞って、ゆっくりのんびり楽しみませんか?
観光地での所要時間は、Googleで簡単に調べられます♪
場所の名前を検索すると、Google が情報をまとめたページが上の方に出てきます。
(Google Mapでも見れます。)
そこをクリックすると、ページの下の方に、画像の赤線で引いたところみたいに、「だいたい皆がどのくらいの時間をその場所で過ごしているか。」が出てきます。
もちろん人によるんだけど、目安にはなるので便利ですよ♪
大抵の観光名所なら出てくると思います。
以上!長くなってしまいましたが、「海外女ひとり旅を安全に楽しむための35のルール」のうち、「旅の計画で考えておくべき5つのこと」を詳しくご紹介しました。
次回からは「旅の準備でやっておくべき10のこと」を詳しく解説していきます。
お読みいただきありがとうございました!